介護の現場について

日本は少子高齢化社会となり、介護される高齢者が年々増えているのが事実です。医療技術も進んでいるとはいえ、寝たきりの高齢者が多くいます。そこで寝たきりの高齢者を誰が介護するのかという問題が浮上します。少子高齢化社会ということは、高齢者の割合の方が多い訳であり、介護する側の人間が少ないのです。どこの現場も人手不足と言われている現在、介護職は特に人手不足であると耳にします。それには2つの理由が関係しているのではないでしょうか。

1つ目は、派遣社員として雇われることが多いということです。派遣先でいじめに遭ってしまう等、働きにくい環境をイメージしてしまい若者が介護職に就かないという現状です。もちろんごく一部で起こっていることでしょうが、誰でも人間関係に悩まず仕事がしたいはずです。

2つ目は、介護職は仕事に見合った給与が貰えないということです。介護職員の平均年収は全職種の平均年収より200万程少ないというデータがあります。低賃金の割に、3K(きつい・汚い・危険)というイメージを持たれがちです。この2つの理由によって介護職が特に人手不足なのではないでしょうか。

しかし、介護職でないと得られないやりがいもあります。高齢者の自立支援に直接携わることができること、高齢者やその家族から直接「ありがとう」と言葉をかけてもらえること等、人や社会の役に立っているということを肌で感じることができるのではないでしょうか。また、自分自身の親が、介護が必要となってしまったときに、仕事で経験してきたことを難なく活かすことができるでしょう。

これからの社会に介護職はなくてはならない職業です。社会とは人と人が助け合って生きていくものです。そのことを介護という現場で特に実感できるのではないでしょうか。